サイクルモード2018は見応えありましたね。
そうだったね。
どれからいきますか?
そうだなあ。本当はイーバイクを中心に見たのでそこから
と言いたいところだけど、、、。
はい、、、。
思い切って、インパクトがあった激安自転車のことを最初にしましょう。
はい。お願いします!
サイクルモード2018で、PELTECH(ペルテック)社取り扱いの
電動アシスト自転車『CYCOO』、『bh bike』のラインナップが展示されていました。
見に行った方も、なんか日本でないメーカーが電動アシスト自転車展示しているなあと思われたぐらいで、少し見ただけで終わりにして しまったかもしれません 。
でも、実は身近なところで扱っている電動アシスト自転車を作っているメーカーになりますので、しっかりと抑えておきたいところです!
どんな風に身近かというと、
・イトーヨーカドー 39,800円モデル
・ヨドバシカメラなどの量販店での販売 価格 ~8万円ぐらいまで
という、激安ともいえる自転車のラインナップを名の知れたところで販売していることで、おわかり頂けると思います。
写真はイトーヨーカドー 39,800円モデル(泥除け、フロントブラケット装着タイプ)
でも、身近なところで売っているのはわかったけど、
1.どんなところが開発や製造しているの?
2.これらの自転車って大丈夫なの?
などの疑問が出てくると思いますので、それをお伝えしていきますね。
1.どんなところが開発や製造しているの?
大坂にあるPELTECH(ペルテック)という会社が日本での社名になります。
実際の開発、製造は、中国になります。
中国での会社名は、
NINGBO XINGLONG BICYCLE CO.,LTD(ニッポーシンロンバイシクル)
と言い、1997年創立で、ISO9001を取得しているほどの会社になります。
また、日本だけでなく、北米や欧州にもOEM供給等をしています。
やっぱり中国かあ、、、という反応もあるかもしれませんが、
各パーツを寄せ集めて組み立てるだけでなく、実際の電動アシストのユニットの制御基板開発とその調性(電動アシストの味付け)までできる技術力のある会社になります。
またISO9001取得していることで、品質マネジメントシステムも一定の基準をもって対応できる会社と外部機関から認められていることになります。
メーカーに厳しいと言われるイトーヨーカドーの購買部門の要求に応え、販売までこぎつけたということからも、対応力もあると言えるのではないでしょうか。
更に言うと、CYCLEMODE 2018の展示ブースを構え、きちんとユーザーにアピールし、疑問に答える姿勢がある会社と言えますので、少なくとも粗悪品を適当に組み合わせてだましだまし売る会社でないことは言えるでしょう。
2.これらの自転車って大丈夫なの?
会社としてというよりも、肝心の自転車はどうなのか?が知りたい方もいるでしょう。焦らないでくださいね。これからお伝えしていきます!
現状結果は、”あり” です。
試乗したタイプはママチャリタイプは 2種類で、
TDF-21Zと、その廉価版(4万程度販売予定)になります。
TDF-21Z
まず、実売6万円程度で販売予定のTDF-21Zですが、乗り心地、アシストのされ方は試乗しても全く違和感がありませんでした。
3大メーカー(ヤマハ、パナソニック、ブリヂストン)と違って、乗り心地が悪かったり、アシストにタイムラグがあってこぎにくいなど悪さがあるのでは?という心配を持たれる方もいると思います。そういったことは一切ありませんでした。
バッテリーが6Ah(それでも1回の充電で25kmほど走る)と少なめなこと、前かごに重い物を積んだ時の停車時にハンドルをくるっと回ってしまうのを防止する『くるピタ』などの機構はありません。
用途、予算からするとそれで充分な方も多くいるはずで、そういう方は迷ったなら選択の一つとして良い物と言えるでしょう。
試乗したものが、イーバイクやロードバイクなどスポーツ的なものが多かったので、感覚は多少狂わされてしまいますが、乗り心地、アシストの滑らかさなど上質に感じられるほどでした。
ママチャリ廉価版(4万程度)発売
イトーヨーカドーの39,800円のモデルが泥除けなし、カゴなし、
(泥除け、カゴを付けると5万円は超える。)
に対して、
このモデルは、実売4万円程度で泥除けあり、カゴありのモデルを出そうとしています。
価格を落とすために、モーターは日本電産でなく、中国の製造メーカーに作らせた物を採用するなど、徹底して価格優先でのモデルになっています。
試乗した感じは、アシストの味付けも調整できるため、モーターに合わせて変えているようでした。やはり実売6万円の TDF-21Zに比べ、回転にやや滑らかさに欠ける部分があり、できればTDF-21Zをおすすめしたいところです。
ただ予算上無理な方は、こちらもコスパ的には及第点といえるでしょう。
4万でそのまま普段使いできる電動アシスト自転車は、ユーザー層の拡大につながる可能性もあります。
3大メーカーの一つパナソニックが、ようやく
スポーツタイプ 『ベロスター』を価格95,000円(税抜)102,600円(税込)
コスパモデルの『SW』を、価格75,000円(税込み 81,000円)で2018秋に発売して低価格帯に参戦している中、その約半分の価格で電動アシスト自転車を市場に出そうとしているので脅威ですね。
型式認定はきちんととられるので、安全面、機構ともに一定ラインをクリアしています。
下記記事を参照いただくと安価な自転車をチェックする目安としていただけると思います。
さて、もう一つの注目点は、
2018イーバイク元年と言われ、スポーツタイプの電動アシスト自転車が注目される中、このPELTECHも『bh bike』の3シリーズを市場に投入しようとしています。
- クロスバイクモデル
- ミニベロモデル
- フロントサスペンションモデル
クロスバイクモデル
『bh bike』のクロスバイクモデルは、700×28Cタイヤで、バッテリーをあえて隠さずに、ドリンクボトル形状にし、USB充電機能を備えたものにしています。
ディスクブレーキは搭載していないものの、17.5kgの車重で軽く、価格が8万ほどの予定になっている模様。
バッテリー容量は、36V/5.8Ahなので、一般のママチャリ換算だと8.3Ah相当となり、パナソニックのベロスターと同程度の容量になります。
試乗はできなかったものの間もなく型式認定も行われ市場に投入予定とのこと。
高価な部品は使えないものの明確な低価格戦略で基本スペックだけ見ると興味が出てくる方も多いでしょう。
通勤通学、郊外のサイクリング、街乗りなど用途も広いでしょう。
ミニベロモデル
クロスタイプモデルのミニベロタイプになり、フレームとタイヤ以外は同スペックの部品が使われているようです。
都市部の住宅スペース事情などにより、こちらのモデルの方がよい方もいるはずです。
フロントサスペンションモデル
更に、バッテリー容量を倍近く増やし、36V/10.4Ah ママチャリタイプ換算14.8Ahになります。フロントはサスペンション機構もあり、10万円を切りたいということで開発中です。上記二つのモデルよりは遅い発売の予定です。
上表は2018年時点の仕様、価格等です。最新の情報は下記記事参照願います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
電動アシスト自転車、イーバイクも良い意味で価格帯が上下に広がってきています。ユーザーの嗜好、用途、予算などで選択肢がかなり広がってきています。
今回は安価、激安ともいえる電動アシスト自転車をラインナップに持つ『PELTECH(ペルテック)』社の電動アシスト自転車を紹介しました。
日本市場では、3大メーカーと差別化を図るため、低価格戦略を明確に打ち出しています。その分不要な部品は採用しなかったり、安価な部品を採用したりコストを追求しています。
条件がぴったりと合う方もおられるでしょう。
安い電動アシスト自転車見つけたけどだいじょうぶかな? 電動アシスト自転車へ買い替えようかな?と迷っている方の参考になれたら幸いです。
PELTECH社へ
OEM供給もあるため、販売先の基準によるところもあると思いますが、開発、製造部門を持つなら標準の保証期間や、サービス体制を提示すべきでしょう。「低価格でも安心」をアピールするともっと販売台数を伸ばすことができますし、低調な子供乗せタイプの需要も出てくることでしょう。
また、『bh bike』のイーバイクの低価格戦略自体は非常に良いと思いますが、
BH bikes という老舗の自転車メーカー(1909年創業)がありますので、それを小文字だけにしたようなブランドネーミングはやはり避けるべきと考えます。
せっかく良いものを作ってもパチモン感が出てしまう為です。
社名そのまま『PELTECH』や『e-PELTECH』などで良いのではないでしょうか。
今からでも間に合うようなら、今後のためにネーミング変更をおすすめします。
イーバイクの低価格戦略自体にはこれからも期待しています。