サイクルモード2018 お次は?
王道シマノにしましょうか。
各メーカーが採用してますね!どんどん増えていくんですかね。
うん。それもありえますね。それでは早速!
知らない人はいないSHIMANO(シマノ)
自転車業界のインテルと言われている「SHIMANO(シマノ)」は、変速機関連で世界シェア7割と言われており、日本国内だけでなく海外でも知らない人はいない知名度と言えるでしょう。
そんな「シマノ」も日本市場にイーバイクのユニット[STEPS]を投入してきました。「MIYATA(ミヤタ)」の『クルーズ』(下写真)が初で、続々と他のメーカーも採用を始めています。
『CRUISE(クルーズ)』ホワイト(追加カラー)
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MERIDAグループラインナップと今後の動き
「MIYATA(ミヤタ)」の『CRUISE(クルーズ)』は、 ”STEPS”国内初搭載車で、軽快な乗り味で生産が追い付かない時期が続いたほどです。当初写真奥のブラックのカラーのみでしたが、写真手前のホワイトのモデルが追加されたことや、親会社の世界2位「MERIDA(メリダ)」に、日本国内へのイーバイク進出を本気にさせた要因となっているでしょう。
また、新色追加は電動マウンテンバイク(e-MTB)の『RIDGE RUNNER(リッジランナー)』にも及んでいます。
『RIDGE RUNNER(リッジランナー)』(追加カラー)
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ここのところのMERIDAグループのイーバイクのバリエーション増加はかなりのもので、下記に一覧にしてみましたが、今後このまま終わるはずのない勢いですね。
(eONE-SIXTYはセンサーの仕様が日本の規制に合わず、長らく発売保留となっていましたが、先般、限定販売ながら発売に至りました。「eONE. SIXTY.800」)
<MERIDAグループ イーバイク一覧>
海外を含めた全体から見るとMERIDAのイーバイクの収益の割合はすでに30%を超えており、間もなく、40%から50%まで達する見込みということです。生産能力を、月産25,000台の約2.5倍まで上げるよう生産施設へも投資をしてきています。かなりの勢いでイーバイクの市場が拡大していきていると言えます。日本も盛り上がりを見せてきていますが、世界と比べるとまだまだ日本人の感覚が追い付いていないとも言えます。
メリダはイーバイクに”STEPS”を搭載するため、シマノと緊密に連携してきているということですが、これは、予測するに今後の”STEPS”新モデルにも顔を突っ込んでいるということになるでしょうか。
また、2020年には”new smart e-bike(新スマート イーバイク)” を、”efficient“なバッテリーを搭載し、市場に投入しようとしているということです。
この”efficient“が、そのまま「高効率」という意味で重さの割に軽いバッテリーというのに受け取られますが、昨今の流れからデザイン的にも「優れた(フレーム一体化、内臓化)」という意味もあるのではないかと予測されます。
日本国内市場向けということで述べられているのではありませんが、ここのところの勢いだと間違いなく視野は日本へも向けられていることでしょう。
さて、ちょっと先走りすぎましたが、現ラインナップでも魅力はありますが、あーいうのが欲しい、こういうのが欲しい、、、という要望もグループ力を活かして実現してくれることでしょう。
こだわりを込めたMIZUTANI(ミズタニ)、FUKAYA(深谷産業)
シマノ”STPES”の電動アシストユニット搭載車は、まだまだあります。
特にこだわりを持ったモデルが出ています。
「MIZUTANI(ミズタニ) 」『Seraph(セラフ)』
「MIZUTANI(ミズタニ) 」『Seraph(セラフ)』はやはり、なんといってもカーボンフォークの乗り味が特徴で、随所にパーツもこだわりがあるモデルです。乗り味の違いは誰でもわかるものでそこが売りとも言えます。試乗の機会があったら是非試してみることをお勧めします。
「FUKAYA(深谷産業) 」『E-600』
「FUKAYA(深谷産業) 」『E-600』は、フレームがクロモリで粘りのある素材が使われています。その素材を活かし、最初から長距離のツーリングのブルペ仕様を狙ったところが特徴でしょう。シマノのブースにもモデルは展示されていました(上の『Seraph』の写真の奥)が、別にブースを構えており、その活用イメージのまま展示されていました。山合を縫って長距離を楽しむようなイメージですね。
フレームは最初から各所に取り付けボルトが施されており、自由に物が取り付けられるようになっています。クロモリのイメージで銀色の塗装になっています。ベースの塗装までは中国で行われていますが、その後の質感を出す仕上げは日本の職人しかできないということで、結果2か所で工程となっているこだわりの塗装となっています。
バッテリーはクロスタイプのイーバイクでは最大容量のバッテリー504Wh(ママチャリ換算20Ah相当)を積んでおり、山越えでも安心の仕様になっています。
両モデルとも税込みだと40万を超えるものとなっており、簡単に手に入れられるものではないですが、逆にレアなこだわりの愛車として接していける通好みの自転車とも言えるでしょう。
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女性向けイーバイクに期待 LOUIS GARNEAU(ルイガノ)
「LOUIS GARNEAU(ルイガノ) 」『ASCENT e-sports』
「LOUIS GARNEAU(ルイガノ) 」『ASCENT e-sports』は、20インチのタイヤを装着しており、いわゆる”ミニベロ”タイプのイーバイクになります。
日本国内で高性能ユニットを装着しているミニベロタイプのイーバイクは、ボッシュユニット ”Active Line Plus”を積んだ、「Tern」『Vectron S10』に次いで2番目であり、SHIMANOのユニット ”STEPS”としては、初のミニベロ採用となります。
デザイン的にも「Tern」『Vectron S10』が男性的なデザインに対し、「LOUIS GARNEAU(ルイガノ) 」『ASCENT e-sports』は、女性でも乗りやすいデザインと言えるでしょう。
ユニットがユニットだけに、アシストはトップクラスなので、街中をきびきびとスマートに移動するのに良いですね。
メインターゲットはやはり、都市部のリッチなキャリアウーマンで、日々の通勤や余暇のエクササイズ、リフレッシュ用途で、自分のご褒美として手にいれていただくことを想定しているでしょう。
昨年より、コンセプトモデルとして展示はされていたもののようやく発売予定が確定されてきました。”サイクルベースあさひ”自転車ショップを運営している”株式会社あさひ”が開発から手掛けてます。ただ販売まで時間がかかりすぎていると思われます。
日本総販売代理店として、開発から販売までを一手に請け負って日が浅いところなのでしょうが、今後は、ブランドイメージを活かして魅力的なイーバイクをどんどん出してもらいたいところです。
リッチでおしゃれなイーバイクを開発、販売、宣伝でき、より良いブランドイメージが築き上げれれば大成功を収められる可能性を秘めています。女性へのイーバイク火付け役として期待したいところです。
販売力はトップクラスなのでやはりイメージアップが鍵となるでしょう。
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JEEPブランドでも e-MTB
Qi-Cycleも扱っているGSジャパンから、「JEEP」ブランドのモデルのe-MTBが2019年に発売されます。
オフロード車の代名詞ともなっている「JEEP(ジープ)」ブランドということが最大の注目ポイントなるでしょう。性能はまだ未知数です。
「XROSS(クロス)」e-MTB とうとう出る飛び道具⁈【Di2】
「XROSS(クロス)」の動き
国内市販最軽量電動アシストロードバイク『B1h』を発売するなど、こだわりの自転車を企画、開発するブランド「XROSS(クロス)」から、マウンテンバイクタイプのイーバイク(e-MTB)が2モデルも発表となりました。
「XROSS(クロス)」『DX5』
「XROSS(クロス)」『DX5』は、シマノ”STEPS”搭載予定のe-MTBになります。
早くもこのシマノ”STEPS”搭載だけを見ても、2019年には、日本国内のe-MTBが10モデルにもなります。(全体では20モデル以上となるでしょう。)
そんな発売の勢いが凄くなっているe-MTBが、「XROSS(クロス)」から出てくることになります。写真の『DX5』になります。同じ”STPES”搭載車の中でどこに特色を出すかが課題となってくるでしょう。実際の走行性能のバランスなどどこまで煮詰められるかになります。
フレームデザインから見た目に惹かれる方も多いのではないでしょうか。
「XROSS(クロス)」『DX6-R』
「XROSS(クロス)」『DX6-R』ですが、今回のサイクルモード2018のシマノブースで最もサプライズな展示だったものとなるでしょう。
サプライズのポイントとしては、
●「XROSS(クロス)」からe-MTBが2モデルも発表されたこと。
●リアサスペンションのe-MTBが発表されたこと。
(「MERIA(メリダ) 」『eONE.SIXTY 800』,「BESV(ベスビー) 」『TRS2AM』,と本モデルの
3バリエーションがシマノ”STEPS”がユニットのリアサスペンション付きe-MTB)
●イーバイク Di2初搭載がアナウンスされたこと
の3点です。
特に、Di2搭載は、日本国内イーバイク初となるので注目度が高いでしょう。
スムースな変速以外に、ディスプレイに現在のギヤを表示する機能を持てることになります。
参考)現時点では、上写真(サイクルモード2017展示)のSW-E6010の右側のようなボタンでの変速スイッチではなく、レバータイプの変速となっていました。現状はDeore XTセットの変速レバータイプになるようです。
Di2って何?
Di2は、Shimano Digital Integrated Intelligneceの頭文字から来る名称で、現状は変速するのにワイヤーを動かしてギヤを変えるのではなく、電気の力でギヤを変えるいわゆる電動コンポと言われるものです。物理的なワイヤーを使わないことで、ワイヤーの伸びによる調整が無くなり、かつ変速を切り替えるのにもレバーでワイヤーを引くのでなく、電気的なスイッチで済むことで、押す深さも最小限で済むため、素早く適切に切替ができるのが特徴です。
既にロードバイクのコンポーネントのハイエンド付近のモデルには電動コンポが存在しており、一般的になってきていますが、その分価格も高くなります。
イーバイク用のユニット”STEPS”シリーズにおいてもシマノはDi2を関連づけさせようとしています。
まとめ シマノは安泰?
続々とシマノの電動アシストユニットの”STEPS”搭載車が増えてきています。また、変速機を含むコンポーネントは国内では100%のシェアと言っても良い中、Di2という飛び道具も投入し、現状の優位性は揺るがないと思われることでしょう。
それでは、今後も安泰と言えるでしょうか?
やはり、「電子制御化」、「コネクテッド化」の流れで、BOSCH(ボッシュ)、Panasonic(パナソニック)などの動きは無視できないでしょう。
たとえば、BOSCH(ボッシュ)は、ABS(アンチロックブレーキングシステム)をMAGURA社と開発し、2018秋からシステム導入してきています。
コンポーネントの一つブレーキ部品を、ABSという電子制御化の新しい部品で切り込もうとしています。
また、コネクテッド化としてもBOSCHは、COBI社を買収するなど着々と準備を進めており、電動アシストユニット周辺の機器やアプリ等の準備も余念がないことでしょう。
Panasonicは、コンポーネントの変速の部分で、XM2に内装2段の電子シフトのユニットMSDU(マルチスピードドライブユニット)も投入してきています。これも電子制御という切り口で今まで手をだしてきてなかったPanasonicが変速機の部分に手を付け始めたとも言えます。
このような動きは、YAMAHA、また中国、台湾のメーカーでも戦略的に準備がされていると容易に想像できるため、シマノの優位は当面は変わらないものの、新しい動きによって独占的な状態が変わってくることは充分にありえます。
参考までに、
ボッシュグループ 2017年度売上 10兆円弱
パナソニックグループ 2017年度売上 8兆円弱
シマノグループ 2017年度売上 3500億円弱
グループの売上で比較すると、ボッシュやパナソニックの規模感はかなり大きいのはお分かりいただけると思います。グループの事業がすべて電動アシスト自転車に関係しているわけではないのでナンセンスな部分はありますが、規模感という意味では巨大なグループは、市場が盛り上がれば盛り上がるほど投資を集中できる体力はあるということが言えます。
財政的には、シマノは利益率20%という驚異の高収益体質なのでそれを活かして先行投資をしていくべきでしょう。無論シマノもそれを認識して進んでいるのが現状の動きと言えるでしょう。