先手 パナソニック 押歩?!
「パナソニック」から、電動アシスト自転車ママチャリ「ViVi(ビビ)」に『押し歩き』機能を備えたモデルが発表されました。(発表2021/5/21 発売日2021/7/6)
『押し歩き』機能は、
2.押し歩き ボタンを押す
押し歩きボタンを押している間のみ、後輪が回転し歩きながらおすことができます。
このように、重い自転車も押してあるく時に軽く動かせたり、坂道の押し歩きを補助することができます。
まずは年配の方をターゲットに、パナソニックが主力モデルの『ViVi(ビビ)』シリーズで投入し、先手を打った形となっています。
今後の予測
この「押し歩き」機能を電動アシスト自転車に搭載するためには、
これらの規制を満たす必要があります。
この中で、ポイントは色々な意味で①になります!
①の押し歩き時に自転車に座れないようにするは、自転車のサドル(いす)に乗ったままボタンを押せば、ゆっくり走れるようなことができないようにしているわけですね。
でも、道路交通法の詳細を確認すると「幼児用座席を除く」となっています!
ということは、事実上、幼児は座らせながら押し歩きができることになります。(幼児を乗せてよいと書かれてはありませんが、、。)
そうなると、子供乗せモデルには、確実に搭載されていくことが予想されます。そうなると年配の方だけでなく、子育てママやパパにも需要がありそうです。
スーパー駐輪所あたりや商店街などの混雑しているところは、子供や荷物を乗せながら危なくないところまで押し歩きし、それから乗ってこぎ出すということができることになります。
また、年配の方でなくても、荷物を乗せた状態などで坂を上るのに押し歩きでアシストされた方がありがたいことでしょう。
また、サイクリングやポタリングで街中や郊外で知らない土地に行かれるようなスポーツ車(イーバイク)にも需要はあると思います。
実際、遠出したときに河川敷の階段のスロープを登らせたり、階段を登るような場面に遭遇した方も実は多いのではないかと思います。そんな時に押し歩き機能があればかなりスムースに移動できるのではないでしょうか。
元々、海外のイーバイクにはウォークモード、ウォークアシストモードの名前で押し歩きモードを備えている物も多く、日本の法規制があったため、その機能を外して市場投入しているのが実情です。昨今の緩和で搭載できるようになったので、機能を外さず搭載していって頂きたいものです。
上記写真のような両サイドのフラットな部分を登っていくときなど、押し歩き機能があればかなり楽になります。(イーバイクなら上記写真のような両側のフラットの狭い部分を勢いよく、軽いギヤでアシストをして登っていくことは技術的体力的に可能な方もいることでしょう。でもそうでない方も多いことでしょうし、人がいる場合などは、常識的に降りて押して登るべきでしょう。)
②のボタンを押している間作動するのは、どのメーカーも作動ボタンを押している間押し歩きができるようにする機構を用いるでしょう。
③の6kmまでの速度しか出ないようにするという部分も、そういった制御をするのみです。むしろボタンを押して、人が歩きやすいようにアシストする制御の部分にメーカー毎の違いが微妙にでるかもしれません。
また、①の押し歩き時に自転車に座れないようにする に戻りますが、ここがやはりポイントです。海外の規制はこの部分が緩いです。先手を打ったパナソニックは、いす(サドル)を傾けることで、座れなくする状態にしてこの機能を搭載できるようにしたわけです。
メーカーの観点からいうと、この①の規制がなければ、
押し歩きボタンのスイッチを新たに開発すればよいのですが、一手間かけて、
「あらたに専用のいす(サドル)を開発」をする必要があるわけです。
これは、特に海外の押し歩き機能を搭載しているイーバイクを日本仕様にするときに、ネックとなる事項であることが予測されます。
さきほどイーバイクにも搭載して欲しいと書きましたが、押し歩き機能を追加するためには、この”座れなくする”ことが必要になってくるので、それによって重さが増えたり、開発費用をかけるのがためらわれることは充分考えられます。簡易な着座センサーレベルで許可が出るならば、搭載率は上がってくることでしょう。
まとめ
今後、「押し歩き」機能は、確実に同社モデルラインナップ拡充(すでに方針もあるようです。)、他社も採用となっていくとことでしょう。
他社もパナソニックの市場投入の速さにビビっているかはわかりませんが、着々と準備を始めていることでしょう。久々の大幅な機能追加のトレンドとなるでしょう。三大メーカーとしては、押し歩きには有効かはまだ未知数なデュアルドライブ(前輪がモーター)を擁する「ブリヂストン」、老舗の「ヤマハ」(モーターはペダル部分にあるセンタードライブでパナソニックと同様)などもいつ投入してきてもおかしくありません。
乗れないようにする機構をどうクリアするか、開発費用面でどうなのか?など、まさにプロジェクト推進力の勝負となるでしょう。
また、「パナソニック」とは違う、機構やデザインで勝負してくる可能性もあります。
名称もパナソニックの「押し歩き」がそのまま定着して使われるか、「歩きアシスト」「かる押しウォーク」など名称を変えてくるかもしれません。
押し歩き機能が活用できる場面が想像され、魅了を感じて導入を検討しようとされている方はこのような動きも見ていくと面白いことでしょう。
法規制緩和によって、ますます電動アシスト自転車に追い風となっているとも言えます。費用面では高価になってしまうとは思いますが、街中のあらゆるところを電動の力を利用して移動できる乗り物なってきていますので、持っていない方がもったいないぐらいとも言えます。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
押し歩き機能を搭載した、「パナソニック」『ViVi(ビビ)L 押し歩き もネット上にも掲載されてきています。価格、在庫等は下記画像クリック↓にて参考にして下さい。
この自転車に幼児用座席をつけても法には触れないので、今後押し歩き機能が搭載されるであろう子供乗せモデルを待てない方も検討されると良いでしょう。
↑と記載しましたが、メーカーでは幼児用の座席をオプションとして持っていないことと65kgまでの乗員体重と、アルミキャリアが最大18kgということなので、チャイルドシートの重さを加味すると、少し大きくなったお子さんは厳しくなるので推奨はできず、訂正致します。
おまけ:道路交通法一部抜粋(押し歩きの自転車が歩行者とみなされる部分)
原動機を用いる歩行補助車等(2号)
1.車体の大きさ
車体の大きさは、次に掲げる長さ、幅及び高さを超えないこと。
(1) 長さ: 190cm
(2) 幅 : 60cm2.車体の構造
(1) 原動機として、電動機を用いること。
(2) 6km/hを超える速度を出すことができないこと。3.歩行者に危害を及ぼすおそれがある、鋭利な突出物がないこと。
4.歩行補助車等を通行させている者が、当該車から離れた場合には、原動機が停
すること。5.令第1条第2号ロの内閣府令で定める基準は、道路交通法(昭和35年法律第10号。以下「法」という。)第63条の3に規定する普通自転車の乗車装置(幼児用座席を除く。)を使用することができないようにした車その他の車であって、通行させる者が乗車することができないものであること。