イーバイクを紹介してきていますが、次は?
今回は、サイクルモードを離れて、ストアで試乗した情報にしようかな。
ストアってショップですか?
そう。ジャイアントストアの試乗に行ってきましたので、それを伝えま~す!
GIANT STORE(ジャイアントストア)
ジャイアントストア
全国に約40弱の箇所に、「GIANT(ジャイアント)」直営のショップ「ジャイアントストア」があり、実物を見て試乗することができるよう、エントリーモデルはカラーリングも各色揃えていたり、試乗会を随時開催して試すことができるショップが存在します。
ここまで全国に多数の
”展示を兼ねるぐらいバリエーションを揃えている専門ショップ”
を展開できている自転車メーカーはなく、さすが世界第一位の実力となりますでしょうか。
試乗会
ジャイアントストアで定期的に試乗が行われていますが、今回は、「GIANT」『ESCAPE RX-E+』を含め、ロードバイクの試乗会が行われていました。
「GIANT 」『ESCAPE RX-E+』試乗
「GIANT(ジャイアント)」からとうとうイーバイク『ESCAPE RX-E+』が発売されます。
やはり目につくのは”造形美”とも言っても良いほど、フレームとバッテリーのデザインでしょう。あえて、直線にせずややマッシブに曲線を折り込んだところが、こだわりでしょうか。
継ぎ目の調整(ジョイントチェックなど)の難易度も高くなるため、極力避けたいところをあえて踏み込んで仕上げていると言えます。
電動アシストユニットも、あえてそのままYAMAHAの既存のユニットを使うのではなく、YAMAHA共同開発としてGIANTオリジナルのユニットを作り、バッテリーもYAMAHAの既存の物でなく、Panasonic製の物を使って、デザイン性重視に仕上げたところに本気度が感じられます。
試乗した感じは、アシストどうのこうのというよりフロントフォークとタイヤ、ハンドルから来る乗り味などからさすが”いい感じ”になっています。時にスピードを出したり、クルージングしたりと走っていたくなります。
重量は20kgともっと他社でも軽い物はあるのですが、フィーリングは重量だけでは判断できずやはり、最後は試乗してみることをおすすめします!になってしまいます。
街の中にも溶け込むデザインになっています。
500Wh相当の大容量バッテリー搭載のクロスバイク(e-CROSS)一覧
一山でも不安なく超えられる大容量バッテリー500Wh付近搭載のイーバイククロスバイク(eーCROSS)一覧になります。
どれも、このクラスはこだわりのバイクになっています。選択バリエーションも増えてきました。
『ESCAPE RX-E+』も存在感はあり、コストパフォーマンスも高いと言えるでしょう。
YAMAHA製のユニットとGIANTユニット(YAMAHAとの共同開発)の比較
次に電動アシストユニットを見てみましょう。最大値だけの比較のみになりますが、下表となります。PW-SEでもかなりの高ケイデンスとパワー(トルク)のユニットになりますが、GIANTの共同開発ユニットはパワー(トルク)の最大値が80Nmと高くなっており、クロスバイクタイプ(e-CROSS)では、国内トップクラスのユニットが搭載されていることになります。
モーターの作動音もPW-XやPW-SEより、あえて大きく聞こえるセッティングにしているようです。
「GIANT」『TCR ADVANCED 1 SE』
「GIANT」『TCR ADVANCED 1 SE』は、車体7.8kg、ULTEGRA(アルテグラ)コンポ搭載のカーボンフレームのロードバイクです。
価格は『ESCAPE RX-E+』と同じ280,000円(税抜き)です。
スペックはさすが高く、試乗してもその軽さは圧倒的で、乗り味としての軽快感はさすがな物となっています。
『ESCAPE RX-E+』VS『TCR ADVANCED 1 SE』
同じ値段のイーバイクの『ESCAPE RX-E+』とカーボンロードの『TCR ADVANCED 1 SE』どちらが欲しいかというと、どっちも欲しいが、今回は『ESCAPE RX-E+』になります。
もちろん平地での軽快感は『TCR ADVANCED 1 SE』が上なのは間違いないのですが、今回の試乗のコースが街中や、陸橋を登って下ったり、信号を右左折して加速する必要がある場所もあり、ESCAPE RX-E+』の魅力の方が正直上回りました。
同じ人が双方を乗ってタイムトライアルをしたら、『ESCAPE RX-E+』の方が早くなったであろうコースだったのもあると思います。メーターの速度表示をみると上り坂がどうしても『ESCAPE RX-E+』の方が速くなるため、『TCR ADVANCED 1 SE』が得意な直線や緩い下りの道においても、『ESCAPE RX-E+』では、体力が残る分スピードを出せることになり、思わずこいでしまうという状況でした。一瞬40km/hを超えるような速度に達するようなところもありましたが、挙動は安定していました。
番外編)こんな企画をして欲しい!
いくつかの起伏のあるコースを、イーバイクとロードバイクで同じ人が”ガチ”でタイムトライアルしたらどちらが速いのか?を専門雑誌などで行って欲しいです。ただ、イーバイクが有利になってしまうと色々とバランスが狂うので、ロードバイクユーザーが多い中、まだ行わない企画になるでしょう。ただ、今後出てくる可能性は充分にありますね。
予想できるタイムトライアル結果は、
1.平地メインのサイクリングロード(荒サイなど)・・・ 圧倒的ロード勝利
2.起伏ありのコース ・・・坂の比率で勝負が分かれる
3.急坂ヒルクライム登りオンリー ・・・ 圧倒的イーバイク勝利
になると思われます。
中間の2に当てはまるいくつかのサイクリングルートでタイムトライアルするとどうなるか?のような企画は、興味があるところです。
少なくとも、そう思わせるぐらいイーバイクの走行フィーリングも上がってきています。25km/hより上のアシストが効かない速度域の加速を、上り坂で温存した体力を使って走ればトータルでそこそこ速く走ることができるのでは?と思わせるぐらいです。
トレーニングでがっつり走るときはロードバイク、普段の街乗り用途はその鍛えた体力を活かして、イーバイクで涼しい顔で余裕のクルージングという2台持ち派が出てきても不思議ではない状況です。
「GIANT」の今後のイーバイク戦略は?(予測)
2019年からは、自転車メーカーとユニットメーカーの結びつきもはっきりしてくることでしょう。
<自転車メーカー<=>ユニットメーカー>
■GIANT<=>YAMAHA
■MERIDA<=>SHIMANO
■TREK<=>BOSCH
のように、トップ3はすでにユニット勢力との結びつきを強めています。
トップメーカーのGIANTも電子部品、電子制御技術に関しては技術を持っている企業との連携を強めていかないと、イーバイク戦線は安泰ではないことは認識していることでしょう。
日本市場ではクロスバイクのモデル(eーCROSS)『ESCAPE RX-E+』を発表してきており、今後バリエーションも増えていくことになるでしょう。
ロードバイクのモデル(e-ROAD)も北米を中心にすでにGIANT Road E+Proが用意されていますが、日本国内投入は今後の市場次第では充分ありえます。
<日本未発売(USA他一部のみ) GIANT Road E+Pro>