パナソニック 2017年11月27日から、
「ギュットアニーズ KE(Gyutto ANNYS KE)」
が発売されます!
一言で言うと、
パナソニックの電動アシスト子供乗せタイプの機能を全て盛り込んで
全部乗せ!
のモデルになります。
それでは、気になるポイントを見ていきましょう!
フレームについて
子供乗せの主流になりつつあるU字型フレームです。
下記写真のように、Uの字になっています。
速く走るには、力を確実に伝える剛性(硬さ)が必要なので、Uの字に
折れている部分で力が抜けやすいので、このフレームは向いていません。
剛性を保つために、重量も必要になってくるでしょう。
しかし、
子供乗せモデルは、当然ながら速く走るのが求められているのではなく、
”安全な走行”や、”走る前後のスムースな動き”が重要視されるので、
- 重さを低いところに集めて安定させる低重心
- またぎやすさ
にメリットが出せるU字フレームが増えています。
「ギュットアニーズ KE(Gyutto ANNYS KE)」
も、このU字フレームが使われているのもその流れからでしょう。
巻き取り式シートベルト
「巻き取りシートベルト」は、
子供をチャイルドシートに乗せて、
バックルを締めた後、肩のベルトのホールド具合を調整するのに、
”背面レバーを押す”
だけで、巻き取りがかかり、フィットさせることができる機能です。
通常だと、肩の部分の締まり具合を調整したい場合に
一つずつ、ベルトの穴を通したり、マジックテープをはがしたりと、
両手を使って手間がかかっていたものが、
このレバーひとつを
”片手で押す”
ことで自動で余分に出していたベルトをサッと巻き取ってくれるものです。
素早く調整を終えて発進することできるということになります。
ライバルのブリヂストンも、2018年モデルから、
「自立するバックル」(詳細はこちら)
を投入してきて、チャイルドシートにも各社工夫がされてきています。
どの部分が便利になっているのか、
チャイルドシートに子供を乗せてからホールドするまで
のプロセス(順番)をみてみましょう。
- 子供をチャイルドシートに乗せる。
- バックルを取り出す。
- 肩にまわす側のショルダー(肩)ベルトを取り出す。
- バックルとショルダーベルトのタング(差込む部分)をバックルに差込む。
- ショルダーベルトの調整を行い、しっかりとホールドする。
ブリヂストンの「自立するバックル」は、
このプロセスで1.2のところに効いてきてくるものですね。
バックルを取り出す手間がないので、次の動作に移れる機能です。(詳細はこちら)
その点、
パナソニックの「巻き取りシートベルト」は、
は、3.5.のところに効いてきます。
ただ、3は背面ベルトのボタンを押しながら、ベルトを引っ張り出す必要がありますので、少しだけ手間がかかるかもしれません。
しかし、
5.の右手で背面ボタンを押して、左手で締まり具合を見ながらベルトを一瞬で締めることができるので、
調整時間をトータルで下げる!
ことができると言えます。
ただ、
お子さんがお一人の場合
は、ベルトの長さを固定をしておく他のタイプでも
お子さんの大きさが一定期間は変わらない
ので、メリットは少し薄れてしまうかもしれません。
それでも、定期的にベルトの長さの調整が不要で、
毎回ピッタリと調整できるメリットはあります。
いつもより厚手の服を着たりして調整が必要なとき。
他に、
子供が大きくなり、いつのまにか肩のベルトがきつくなっているのを
急に気づいて、調整に手間取り送迎が遅れてしまう!!、、、
というのは避けれることになります。
ちょいずぼらママやパパには有難い機能ではないでしょうか。
また、お子さんが二人以上いて、乗せ変える必要がある場合は、
この調整が一瞬でできる機能は、そのまま重宝するでしょう。
各社色々と趣向を凝らしていて、今後益々改良されていくと予想されます。
でも、購入される方は、現状の最新の物を手に入れるのが最善ですね。
待つのは得策ではありません。
子供はどんどん大きくなってしまうので、必要ならすぐに検討ですね!
便利な収納ポケット!
これは、スペース有効活用として非常に良いアイデアではないでしょうか?
さすが、アイデア生み出しが得意なパナソニック!と言えるでしょう。
レインコートやタオルなど収納可能
ということですが、
折り曲げたくない本や書類その他有効利用できることでしょう。
ライバルのブリヂストン、ヤマハはチャイルドシートの後ろにポケットがあるものはないので、気になった方は一考の価値ありです!
難点(パナソニックの会社として)は、真似されやすいことでしょうね。
今後各社の動向が見える気がしますね。応用のしがいがあります。
チャイルドシートの後ろに、買い物のビニール袋を吊り下げるフック、それが左右に振れないようにするネット用のフックなども良いのではないでしょうか?(重量バランスは考慮せねばなりませんね。)
ラクイック ボタン一つで鍵を開けれる!
自動車のスマートキーと同じように、
リモコンキーを持っていれば、エンジンがかかるように、
リモコンキー(電子キー)を持っていれば、スイッチパネルの電源を押すと、
後輪の鍵のリングの部分が自動で回って開く機能です。
電子キーをポケットか、バッグにいれておけば、子供を乗せた後、
キーを取り出す
↓
鍵穴に差込み回して、カチャッとタイヤをロックしているリングを
解除する。
↓
電源ボタンを押す
の作業が、
電源ボタンを押すだけ!
で済み、発進までがスムーズになりますね。
駐輪の時は、
技術的には自転車から離れたら自動的にロックする機構
を持たせることはできるのですが、
- スポーク(タイヤの中心からタイヤまで伸びている針金のような棒)に当たり破損の可能性があること。
- 万が一リモコンの電池や、バッテリーの電池がない場合
- 万が一の電気トラブル
などを想定して、
他の施錠と同じように、
指でレバーを押し回すようになっています。
施錠は確実に!
という部分ですし、鍵を取り出して使う必要はなくすぐに済むので
この仕組みで正解でしょう。
ただ、少しだけ気になるのはデザインです。
他のメーカーが対応したらこのデザインになったでしょうか?
パナソニックらしいといえばらしいのですが、
フラッグシップモデル(一番高級高機能なモデル)として、
この業界初の機能を誇張するぐらい、もっと目立つようなデザインや、かわいいデザインにしてもよかったのではないでしょうか?
基板や機構をそのまま覆ったデザインに見えてしまいます。
それほど気にするレベルのものではないと思いますが、各社が同様な物を出してきたときにどうか?が少し懸念される点です。
少し専門的になりますが、
車の開発と同様に、意匠を担当するデザイナーを入れた体制にするか、
外部に委託するなどして、
車体デザインや、各パーツや新機構の部品トータルのデザインを見れるようにするのも良いのではと思います。
車体重量と価格
「ギュットアニーズ KE(Gyutto ANNYS KE)」は、
3大メーカー(パナソニック、ヤマハ、ブリヂストン)としては
最大容量の20Ahのバッテリーを搭載するモデルになります。
走行距離は増え、充電頻度も少なくてすみますが、重量が重くなり値段も高くなります。
パナソニックの他の子供乗せモデルで20Ahの大容量を搭載したモデルは下記になります。
モデル名 | 重量 | 価格 | 備考 |
ギュットアニーズ・EX | 36.1kg | 158,000円 (税抜き) | リアチャイルドシート付 |
ギュットアニーズ・ミニ・EX | 34.5Kg | 149,000円 (税抜き) | フロントチャイルドシート付 |
ギュットアニーズ KE | 35.1Kg | 198,000円 (税抜き) | リアチャイルドシート付 |
「ギュットアニーズ KE(Gyutto ANNYS KE)」は、ラクイックなどの新機能が盛り込まれているのに、ギュットアニーズ・EXより軽いのは特筆すべきところでしょう。
ただ、35kgというのは取り回しに影響するぐらい重くなってきますので、
バッテリー容量を一つ落すとか、
強度も独自基準(※)ぎりぎりぐらいにする
などして軽量化を測ることも必要となってくるのではないでしょうか。
ヤマハがバッテリー容量を落して、
30kg近辺のモデルを多くだしてきていますが、
重量物のバランスをどのようにとっていくかが今後の課題となってくるでしょう。
高機能、大容量でこそが、
電池を含めたトータルを開発できるパナソニックの特徴
とも言えますので。
また、価格はラクイックなどの機能が盛り込まれているものの飛びぬけて高くなってしまっているのは残念なところ。
(※)独自基準:パナソニック独自の安全・環境基準ですが、一般社団法人自転車協会が制定した安全・環境基準より更に厳しい条件が課せられています。(詳細は別の機会にでも)
まとめ
パナソニックの電動アシスト子供乗せ新型モデル
「ギュットアニーズ KE(Gyutto ANNYS KE)」
を紹介しました。
パナソニックのアイデアが盛り込まれた自転車になっています。
価格は高くなりますが、先進機能に興味がある方は検討されて下さい!